PC-6000,6600情報誌 SAVE第17号特別版
今号の内容
・MUSICコーナー
・PC−6000ハード&ユーティリティー
・P6なんでもコーナー
・お知らせ
・編集後記
SAVEが発足してから3回目の正月を迎えることができまし
た。回数を重ねる毎に情報量が減り、新しい情報はほとんど出て
こないというのが現状です。だれかP6に関するあっというよう
な情報を提供して下さい。SAVEでは、できるかぎり会員のみ
なさまに裏技等をしぼりだしていくつもりです。本年もSAVE
を宜しくお願いします。
この冬は本当に異常気象です。暖冬だと思ったら急にドカ雪が
降ってきて各地で観測史上上位に入るような雪が降ったりしてな
んなんでしょうか。特に、先日は北海道の帯広市で1日に1m近
くの降雪を記録しました。札幌でも平年より積雪量が1月の下旬
になって急に降ってきたため多くなりました。除雪も大変です。
ほかの地方は暖冬の影響で暖かかったのではないでしょうか。
<MUSICコーナー>
前回はサウンドLSIの基本的使い方を書きましたが、今回は
サウンドスクリーンエディタについて説明します。いわゆる
「SoUND SCREEN」文です。
まず大ざっぱに説明しますと、使用キーはTAB、スペース、
SHIFT、カーソルキー、RETURN、ページ切り替えキー
、INS、DEL、SToP、CTRL−Eです。
カーソルはほぼLSI内のレジスタごとに、上下左右のキーで
動きます。また、レジスタ変更内容はSHIFT+上下キーです
(数値の大小と上下方向とは不一致)。高速変更はSHIFT+
左右キーです。これは、やってみるとわかります。
モードが3つあります。それぞれ、次の様に役割を分担してい
ます。
グラフィック画面BBLSIの直接操作
TEXT画面BBBB各レジスタの時間的変化の変化量設定
TAB画面BBBBB各チャンネルの周波数などを表示
●グラフィック画面(LSIモニタとほぼ同じ画面)
カーソルキーBBレジスタ間でカーソルを移動します。移動のし
かたは少し不規則です。動かして見て下さい。
SHIFT+カーソルキーBBカーソルの示すレジスタの内容を
変更します。4つのカーソルキー
でそれぞれ違います。これも動か
してみて下さい。
スペースBBMIXERのゲート1つひとつの開閉、VoICE
の「一定音量発生」と「エンベロープ発生」の切り
替えを行います。
INSBBペアレジスタの上位バイトへの繰り上がり、上位バイ
トからの繰り下がりを考慮するモード、つまりペアレ
ジスタ運動モードのスイッチです。
DELBBINSとは逆に、ペアレジスタもそれぞれを独立レジ
スタとして扱うモードにするスイッチです。
RETURNBBそれぞれのレジスタに定数を加え続ける、「時
間的変化」のループに入ります(ループの速度
を落としたいときはSHIFTを押します)。
TABBBTAB画面へ移ります。
●TEXT画面(数字だけの画面)
グラフィック画面のRETURNキーで実行されるループで、
各レジスタに加え続けられるそれぞれの定数を設定します。
数値は正の時淡緑、負のとき赤(mkU、6601では白地に
黒と黒地に緑)の色で表示されます(「細部説明」16以降参照)
カーソルキー、TAB、SHIFT+カーソルキー、INS、D
EL、RETURNは、グラフィック画面と同様です。
スペースBB全数値の正負反転します。
SHIFT+スペースBB全数値を00に設定。
ページ切り替えキーBBBグラフィック画面へ移します。
●TAB画面(周波数が表示される画面)
ToNEの各チャンネルの周波数(Hz)、ノイズ周波数(H
z)、エンベロープ周期(秒)を次の式によって算出し表示しま
す。TABキーによりグラフィック画面へ移ります。
{ToNE周波数(Hz)}
=1996750/{16*(ToNEペアレジスタ)}
{NoISE周波数(Hz)}
=1996750/{16*(NoISEレジスタ)}
{エンベロープ周期(秒)}
=256*(エンベロープペアレジスタ)/1996750
細部説明
@まず、SoUND SCREENを実行してください。
Aカーソルを動かして、ToNEの各チャンネルを、適当な値に
設定します。(SHIFT+カーソルキー)
BカーソルをMIXERのゲートに合わせ、右側3つのゲートを
つなぎます(スペースバー)。ただし、普通ならすでにつなが
っています。
CカーソルをVoICEの各チャンネルに合わせ、8ぐらいにし
ます。
Dこれで音が出ました。普通の音を出すのにToNE、MIXE
R、VoICEの3段階の操作が必要であることが分かってい
ただけたと思います。
Eカーソルを上下に動かす際、MIXERを飛び越してしまうの
に気づかれたでしょう。どちらかというと、MIXERは頻繁
に操作することはなく、ToNEとVoICEを交互に操作す
ることが多いので、ToNEとVoICEの間でカーソルが往
復するようになっています。
F次に、VoICEにおいてスペースバーを押し、棒グラフの場
所を直線が貫くような絵になるようにします。すなわち、エン
ベロープがかかるようにします。
GENV.のレジスタ12にカーソルを合わせ、8ぐらいに設定
します。
HENV.のレジスタ13にカーソルを合わせ、適当なエンベロ
ープパターンに設定します(8がよいでしょう)。
Iレジスタ11,12を変更すると、エンベロープのかかる速さ
が変わるのが分かります。
11MIXERの左側3つのゲートも適当に接続します。これでノ
イズが出るようになります。
12レジスタ6を操作することにより、ノイズの音質が変わります
13TABを押すと、各ToNE周波数、ノイズ周波数、エンベロ
ープ周期が算出され、表示されます。(分母が0になるときは
表示しません。)
14INS/DELキーは、ペアレジスタ連動/独立を切り替えま
す。連動モードにしておいて、いずれかのペアレジスタの下位
レジスタを増減してみれば、上位レジスタに繰り上がり、繰り
下がりが起こるのが分かります。
15≪と同じ操作で、VoICEのエンベロープを解除してくださ
い。
16RETURNキーを押すと、ToNEの各レジスタが増えはじ
めます。
17SHIFTキーを押さえると、そのスピードが落ちます。
18RETURNキーを押すと元にもどり、カーソルが現れます。
19ページ切り替えキーを押すと、テキスト画面が現れます。レジ
スタ0,2,4の位置には01が、そのほかの位置には00が
示されています。説明16でToNEのレジスタ0,2,4が増
えはじめたのはこのためです。
2001とあるところを02に変更し、RETURNキーを押すと
そのレジスタは2倍の速さで増え始めます。
21スペースバーを押すと、TEXT画面の値が正負逆転します。
ここでRETURNキーを押すと、今度はレジスタの内容が減
りはじめます。
22SHIFT+スペースバーで、すべての値が00になります。
ここでRETURNキーを押しても変化は起こりません。
23このように、RETURNキーによって各レジスタを時間的に
変化させるときも、ペアレジスタ連動/独立モードによって、
ペアレジスタは繰り上がり、繰り下がりをするようになったり
しなくなります。
24どうですか。操作に慣れていただけたでしょうか。
25表示をTEXT画面にしたあと、各値を適当に変えます。
26これには簡単な方法があります。右方向キーを押し続けながら
SHIFTキーを押したり離したりしてください。
27RETURNキーを押すと、サウンドLSIがむちゃくちゃに
なります。(無意味なことをさせてすみません)
ファイルの中に”OhB7−3.MOJ”というファイル名が
ありますが、これはLSIモニタのグラフィック画面でレジスタ
内容の表示している数字を斜字体に変えるものです。ロードして
RUNすると、チェックサムの確認をした後に変わります。
次回はこれらのサウンドパラメータデータを保存しておくため
のサウンドジェネレータをお送りします。
<PC−6000 ハード&ユーティリティ>
今回はN60モード(モード3〜4)についてのテープ→ディ
スク落としの裏技についてお送りします。
例えばページ2や3を使った場合、テープ版だと拡張エリアを
使わなくてもページ2ではE000Hまで、ページ3ではC00
0H、ページ4ではA000Hまでがユーザーエリア上限となっ
ていてまちまちです。しかし、これらをDISKBASICにす
るとこれよりもユーザーエリアが減ってしまいます。このため、
テープ版でメモリぎりぎりのプログラムですと、ノーマルにCL
oAD,SAVEとすると、DISKエリアにソフトのプログラ
ムがひっかかってしまい、暴走してしまいます。したがって、こ
ういう場合はページ1を使います。ページ1でロードして、ソフ
ト上でページを変えればよいのです。もともとのプログラムには
拡張BASICは使っていないし、ロードの時だけにDISKB
ASICを使うだけなので、ロード後はDISKBASIC機能
は働かなくてもよいのです。
ディスク落としの方法は、ページ1で立ち上げ、セーブします
ロードも、ページ1で立ち上げ、ロードした後、ダイレクトに、
PoKE−628,実際のページ数
又は、
PoKE&HFD8C,実際のページ数
を入力した後、RUNします。例えば、もとのプログラムがペー
ジ3の場合は、ページ1でロードして、
PoKE−628,3
とします。ただし、これを使うと、SToPキーで止めるとプロ
グラムは止まりますが、その後のキー入力は受け付けません。(
つまり暴走する)
次に、アンリストの方法です。これは、リストをとってもすぐ
にOkが出てしまうという方法で、やり方は2種類あります。一
つは、「LIST」のジャンプテーブルを「END」のアドレス
に変更する方法で、これは15号を見ればアドレスが書いてある
のでわかると思いますが、もう一つは行番号を細工するのです。
N60BASICは、8400H番地(32K)、C400H番
地(16K)から始まるので次の様にPoKE文で書き換えます
(16K)PoKE&HC403,255:PoKE&HC40
4,255
(32K)PoKE&H8403,255:PoKE&H840
4,255
とします。この方法をとると、GoTo文があると?UL Er
rorが出るのでその前にもとにもどす必要があります。例えば
いちばん先頭の行番号が10であったとすると、
(16K)PoKE&HC403,10:PoKE&HC404
,0
(32K)PoKE&H8403,10:PoKE&H8404
,0
とプログラム中に入れておいて行番号をもとにもどしておけばよ
いのです。前述のジャンプアドレス変更と同時に使えばけっこう
なプロテクトとなります。この方法はN60m(N66)モード
やN66SRモードでも使用できます。これらは、モードやペー
ジ数によって開始アドレスが異なっていますので、マニュアルの
ワークエリア表で確認して下さい。ついでにSToPキーの禁止
(11号)と併用すればより高度なプロテクトがけとなります。
市販ソフトでBASICなのにリストをとってもOkしか出ない
といった場合のほとんどがこれらの方法です。また、SToPキ
ーがきかないといった場合はだいたいがCTRL−Cで止まりま
す。
このコーナーでは近い将来(いつになるかは不明)MUSIC
担当と共同でP6にMIDIをつなげたいと思っています。MI
DIをつなげることは簡単ですが、それを動かすソフト製作がか
なりシビアです。このことに興味がある、または協力したいとい
う会員がいればSAVEまでお知らせ下さい。一応、大まかな具
体案はできていますのでお教えします。よろしくお願いします。
<P6なんでもコーナー>
SRをお持ちの方、あなたはすでに高速化を使っていますか?
まだの人はいますぐ
oUT200,255
を実行して下さい。今までシューティングやアクションゲームが
突如難しくなり、アドベンチャーやシュミレーションゲームは待
ち時間が短くなります。
モード1〜5でプログラムをロードした後、
oUT200,255
とすると今までの倍くらいの処理速度でプログラムが実行されま
す。この高速化を使ったおもしろいエピソードがあればこのコー
ナーまでお知らせください。
追伸:AX−10の中のセブンバイブルの裏技を知っている方が
あればこのコーナーまでお知らせ下さい。
<お知らせ>
・SAVEでは、各担当者を募集しています。内容は会報の原稿
書き、作業の協力、情報提供です。また、自分はこの分野には
自信があるといった担当があれば御意見をお寄せ下さい。新し
い担当を作るための参考にしたいと思います。21号からの改
革に向けて準備づくりをしたいと思います。よろしくお願いし
ます(とはいっても今とほとんど変わらないかもしれませんが
B)。
・私のP6はこう活用している!
自分が所有しているP6でこんなふうに活用している(例えば
66SRのタイマ機能を利用して朝の目覚しがわりに利用して
いる)ということがあれば教えてください。また、こんなふう
に使ってみてはどうだろうかといったアイデアがあればSAV
Eまでお知らせ下さい。実現可能な場合には、それに取り組み
たいと思っています。今出ている案は、RPGの作成、グラフ
ィックコンテスト、MUSICコンテストなどがあります。
編 集 後 記
・とうとう湾岸戦争が始まってしまいました。年明けのテレビで
の占い師たちはみんな戦争回避と占っていましたがすべてはず
れました。今後日本にも何等化の影響があると思いますが、S
AVEは今年もがんばります。よろしくお願いします。
(代表)
・サウンドLSIモニタを持っていない方は私のコーナーはつま
らないと思いますが次回は持っていない人のために何かやろう
と思っています。 (MUSIC担当)
・SAVE第18号は4月中旬発行予定です。
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