PC-6082(PC-DR320)、PC-DR321、PC-DR330のPLAYボタンを押しても動かなくなったときの修理例

 データレコーダーについて、PLAYボタンを押してもテープが回らなくなる現象が発生したときの修理例です。ほとんどが中のゴムひもが伸びてしまい空回りしていることが原因なので、既に交換作業手順を公開している方々の例を参考に、ゴムを交換します。PC-DR321も構造はほぼ一緒なので同じ手順で実施することができます。当方所有のデータレコーダーすべてのゴムが伸びきってしまい動かなくなったのでゴムベルトを交換しました。
なお、この紹介はあくまでも参考資料であって、実際に作業をする際は各人の責任において行ってください。万が一本体及び人体等に障害が起きても、当方は一切責任を負いませんので、ご理解の上、十分注意して作業を行ってください。


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図1 PC-6082を裏返して、赤丸印の4か所のねじを外します。

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図2 被膜シートのねじ2か所を外します。

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図3 2か所のねじを外します。下のねじは、録音スイッチの連動ばねとつながっているのでこれも外します。

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図4 ねじを外した状態です。

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図5 外した基盤をひっくり返し、赤丸の2か所のコネクターを外します。

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図6 電源トランス部分2か所(図はすでに外した状態)、メカ部分4か所のねじを外します。そしてそのまわりの結束バンドを すべて外すとメカ部分を取り外すことができます。

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図7 メカ部分を取り外した本体です。

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図8 メカ部分です。これでようやくゴムの交換ができます。

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図9 ゴムを交換するために、赤丸印の3か所のねじを外します。

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図10 ねじを外してカバーを取った状態です。ここで注意する点は、赤丸印のバネを無くさないことです。外して退避させておくとよいでしょう。

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図11 ゴムを外し、さらに中にあるゴムも交換するために中央のローラーを上に引き抜きます。

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図12 引き抜いた際、下に赤丸のリングが落ちてくるのでこれも無くさないように気を付けてください。

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図13 リングはこの部分に付いてました。

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図14 Eリングを@からBまで順番に外します。手で押さえながら穴にマイナスドライバーを入れてこじ開けると取れやすいです。

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図15 外した状態

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図16 外した部分はグリスが固くなって動きが悪くなっていることが多いので、赤丸の部分を掃除します。

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図17 掃除には無水エタノールでこびり付いたグリスを取り除き、新たにシリコングリスを塗って再度ギアを取り付けます。

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図18 図14の逆順でギアを取り付けます。Eリングはラジオペンチ等で押し込んではめ込みます。

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図19 ローラー部分を取り付けます。このとき、新しいゴムベルトを一緒に取り付けます。サイズは千石通商で購入したφ45×0.95を使用しました。そのあと、外側のゴムベルトを取り付けます。こちらはφ80×1.2を使用しました。そして図9で外したカバーを取り付けメカ部分が完成しましたので、本体に取り付けます。図6で外した4か所のねじと、トランス部分の2か所のねじを取り付けます。

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図20 図12で外したリングを取り付けます。上から下に押さえ込むように取り付けてください。

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図21 配線をまとめます。100均で買った新しい結束バンドを赤丸部分付近に取り付けます。配線をまとめたらバンドの長い部分を切って長さを調整します。

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図22 外した逆順でねじを取り付けます。最終的に取り付けた状態です。

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図23 元に組み立てなおし、電源を入れてPLAYボタンを押すと見事復活し、正常にデータをロードすることができました。ほかのベルトはまだ使えそうだったのでそのままにしました。

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図24 取り換え前後のゴムベルト。外側にあるのが交換前のベルトです。これだけ伸びてしまっては空回りするわけです。

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図25 DR321と比べたもの。上が6082,下がDR321です。ほとんど変わりませんが下に回路がついているくらいであとは変わりません。

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図26 続いてPC-DR330のゴムベルト交換です。同じく背面のねじ4つを外します。次に、6か所のコネクターを外します。手前の黒のコネクターと赤丸の白のコネクター4か所と・・・

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図27 赤丸の5か所目の白のコネクターを外します。

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図28 メカ部分を外した状態です。

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図29 赤丸部分のねじを外し、カバーを外します。

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図30 ローラー部分が出てきますので、ゴムを取り換えます。長いほうはφ55×0.5×5を使用、短いほうはφ40×0.95を使用しました。

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図31 外側が取り換え前、内側が新しいもの。完全に伸びきっていることがわかります。

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図32 ゴムベルトを取り付けた状態。このあと逆順にねじやコネクターを取り付けて完成です。ほかのゴムベルトはまだ使えそうだったのでそのままにしました。